埼玉西部 土と水と空気を守る会
 

 Vision

  わたしたちは、こどもたちにきれいな土と水と空気をてわたしたい。
  暮らしのすぐそばに、こどもたちがいきものと遊ぶ場所があることを
  よごれた空気・化学物質や騒音・低周波音に苦しむことのない暮らしを。
  
  くぬぎやま;ルリタテハの幼虫(写真提供;石澤直也氏)
  
  よくばりな?夢はたくさんありますが、みんなやりたいことをやっています。
  だから、ここでは、活動を通して学んだことやいいたいこと。。を綴ろうかと。思っております。
  
 2010.10月

法律家を目指すだけで借金を抱えなければならない不合理
 
 前回も書いた、司法修習生の給費制廃止のこと。

 第64期司法修習生。彼らは、この廃止の波をもろにうけて、既に、申し込みたくもないのに、貸与申込書なる恐ろしい書類を作らされている。
 一人がこう叫んでいた。
 「僕は、ただ、法律家を目指しただけです。それなのに、借金をこんなに抱えなければならない。親に負担をかけてしまう。法律家を目指すことは悪いことなのか!?」

 法律家を目指すことは立派なことだ。ことのはずだ。。そうだった。
 でも、今は、そういえない状況になってしまいつつある。

 息子さんが司法修習生採用通知を受け取ったお父様がブログにその状況を書いていらした。

 「 司法修習生は、司法試験に合格して最高裁判所に「採用」されるのですから「給費」が当然だと思います。・・略
 大学4年間で借りた奨学金、法科大学院の3年間に借り奨学金の合計額は数百万円にもなります。この他、学費の為に私が借りたのが数百万円ですから1000万円を超えます。この上に修習生として毎月20万円を借りると240万円が将来の借金として重く圧し掛かってきます。・・・
 新司法試験制度は、法科大学院卒業を義務化し、当初の合格率は70%とか80%と言っていました。現実は、20%から25%程度の低い合格率です。しかも、卒業後5年以内に3回の受験しか認められていません。3回目に不合格になれば法科大学院卒業による「博士号」が貰えるだけで、借りた奨学金や教育ローンの借金が残るのです。
多額の借金を背負い生活苦に喘ぐ学生やその家族も多くいます。
3回目の試験で落ちて自ら命を絶った人もいるそうです。
高合格率をうたい文句に創設した法科大学院制度は、「国家的詐欺」と言われても仕方ないでしょう。

 政治家の方々は、この厳しい現実をどう考えておられるのでしょうか。」


 司法改革の負の面を直視し、見直すことが急務です。
 そうしなければ、法律家を目指す若者は、ますます減っていくでしょう。
 若者たちの声に耳を傾けてください。
 まず、今国会での給費制維持のための法改正を心から願います。
 

受益者負担?。。司法修習生の給費制維持について

 ここのところ、??と思う新聞の社説がよくある。報道は事実ではなくどうしたって記者のバイアスがかかる、ということはこれまでの経験上もよーくわかっているけれど、うーん、と考えてしまう。

 司法修習生の給費制廃止についての社説・・読売、朝日、日経他の大新聞がほぼ同じ内容の廃止を支持する社説を出したときは、?×10倍となった。これはどこかに元ネタがあるのかしら。。

 ちゃんと地元で取材した地域版では、法律家を目指す若者に寄り添った記事が多いのに。

 法律家を目指すのに学費や生活費もろもろ1千万円以上かかって、合格率は25%。しかも、この11月からさらに、合格後に受ける実務修習1年間にこれまで出ていた給付金も廃止されてしまう。。それで、お金のない人は(だって、無収入なのに、どこにお金が?)借金しろ、っていう制度に変わってしまう。
借金うわのせ300万!

 でもね、偉い人なんだろう人が書いた社説にはぜんぜん書いてなかったけど、

日本全国のどこかにとばされ、すむところも自分で用意しろ、1年間拘束され、出勤し、アルバイト禁止、これ受けないと仕事する資格はもらえない(でも仕事の保障もない)、自分で生活はなんとかしなさい、お金がない? じゃあお金がない人には研修の間の生活費、借金させてやろう、って

 本当に国のやること?
 どこかの労働基準法違反の悪徳企業ではないのか。
 みんなまねするのではないのか。。こんなかんじ。
・・・
ああ、入社希望のみなさん、うちに入りたいんだったら、資格がいります。ですからまず最初、1年間フルタイム「研修」が義務付けられております。支店全国あちこちにあるから、どこに行くかわかんないけど、その間は、無給です。住居光熱生活費、全部、自腹でやってください。仕事じゃないんだからね。でも大事な研修だからバイトは厳禁ですし、守秘義務もあります。え、お金ないの?お金出してくれる親は? 困るねえ。じゃあとりあえず連帯保証人たててもらって、2人ね。審査してお金貸してあげるからあとで返してね。まあ、その後、入社はできないかもしれないけどねえ。研修費とらないだけありがたいと思いなさい。世の中にはもっと困ってる人がたくさんいるんだからねえ。あなたたちは恵まれてるのよ
・・・
ああ、そんな会社いきたくない。もしかして資格詐欺の会社かもしれない。。
でもこの仕事したかったら選択の余地はない。

 今、法律家を目指す人は本当に大変な思いをしている。お金がたくさんかかって、奨学金借りて、年数もかかるし、こんなに大変なリスクを負って、果たして合格できるのかという不安、合格後、さらに借金を国から背負わされ、さらにさらに襲い掛かるのは就職難。。これでは目指そうって気はしない。

それで、法律家を目指す人は実際に急減しているそうです。約4万人だったのが、1万人に。
「1000万以上かかる25%の賭け+借金上乗せ300万コース」に参加できるのは。
お金に余裕があればってことになるよね。

 法律家の出自が裕福なものに偏り、優秀な人材が法律家を目指さなくなったらどうなるかというと。

よい法律家が育たないと大変なことになります。司法は、私たちの最後の砦なのですから。借金に苦しんで頼った弁護士さんが自分の利益だけを追求する人ばっかりだったら。。裁判を受ける身になったときに、上から目線の裁判官ばかりだったら。自分の出世ばかり考え、推定有罪をとるような検事ばかりだったら。ああ恐ろしい。

よい法律家を育てて益を得るのはだれか。わたしたちです。
自分の利益しか考えない法律家にひどい目にあうのはだれか、わたしたちです。

司法は、私たちの権利を守るためにある。
司法修習は私たちの権利を安心して預けるために必要とされるもの。
お金があってもなくても、志ある若者が法律家を目指すことができるように。
私たちの手で、社会で、私たちのために働く法律家を育てることが必要なのでは?

 私たちは受益者負担、などという言葉に惑わされ、とんでもなく危ない道に踏み出そうとしているのです。

 環境を巡る裁判などに取り組んでいると、手弁当でがんばってくれるnice!な弁護士さんたちに出会います。ああ、こんな人たちが減っちゃったら大変だわ。もしかして絶滅危惧種?

いいえ、貧困、借金、消費者被害、公害、薬害、冤罪、さまざまな場で活躍している弁護団。
権力に立ち向かい、一人ひとりの侵害された権利を守るために立ち上がる人たち。
行政が動かないときに、訴訟で勝ち得た数々の権利、人間の尊厳。

わたしたち、環境団体のはしくれ。。にとってもこれは大変な問題なのです。
いーえ、すべての人にとって大変な問題です。
だから、おかしなことはおかしいと声をあげています。理解は広がっています。がんばろう。
先人の遺してくれた大切なものを失わないように。

   
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